「低緊張」とは?ふにゃふにゃと姿勢が悪くなる、運動が苦手なお子さまの成長を支えるために知っておきたいことを解説してみた。
こんにちは。南麻布の運動教室、BUDDYキッズのカズ先生こと、奥村和正です😊
「挫折しない!わたしの・ぼくの得意が見つかる運動教室」をコンセプトに、特に運動に苦手意識を感じているお子様をサポートする運動教室として、発育や運動に関するさまざまな悩みにも寄り添い、日々活動しています💪
運動が苦手なお子様には前回のブログでご紹介した「不器用さ」とは別に、もう一つよく見られる特徴があります。
それは「低緊張」と呼ばれる状態で、動きが何となくふにゃふにゃとしていることが多いです。
今回は、低緊張についての基礎知識から、具体的なサポート方法、BUDDYキッズ運動教室での取り組みをご紹介します。
低緊張とは?
低緊張とは、筋肉の張り(筋緊張)が通常よりも弱く、体を安定して支える力が不足している状態を指します。
筋緊張は、姿勢を保ったり、体を動かしたりする際に必要な基礎的な筋肉の働きですが、脳性麻痺やダウン症候群、不特定な精神運動発達遅滞といった中枢神経系の障害の特徴の一つとして見られます。
この様な場合は乳児期から専門機関での適切な介入が必要になります。
今回はこの様な障害の影響なしに、低緊張状態が見られることを「低緊張ぎみ」と定義しますが、大きく以下のような特徴が見られることがあります。
低緊張ぎみの子供に見られる特徴
- 体がふにゃふにゃしているように見える
筋肉に適度な張りがないため、だらんとした姿勢になりがちです。 - 疲れやすい
姿勢を支えるための抗重力筋の働きが弱いため、疲れやすく運動を好まない傾向にあります。 - バランスを崩しやすい
姿勢を保つのが難しく、転びやすい、物を落としやすいなどの行動が目立つことがあります。 - 運動が苦手
筋力の発達が遅れるため、体育や運動遊びでの苦手意識が強まり、自信を失いやすい。 - 集中力が低い
長時間座っていると疲れてしまい、集中力が続かない。 - 柔軟性が異常に高い
筋肉の張力が弱い低緊張の子供は柔軟性が異常に高いことが多いです。しかし、関節の可動域は本来限界角度が決まっており、その範囲を超えて動かないよう神経反射が働きます。 異常なまでの柔軟性は関節の脱臼などの怪我の原因となるため注意が必要です。
以上の事項を見てもわかる通り、私たちが普段何気なくしている動作も低緊張の子供からしてみれば、大変なことになります。よって早期から「低緊張」に対するアプローチをして対策をしていくべきです。
BUDDYキッズ運動教室での低緊張対応プログラム
BUDDYキッズ運動教室では、低緊張のお子さま向けに、無理なく楽しみながら取り組めるプログラムを提供しています。以下では、具体的なサポート内容をご紹介します💡
自重での筋力トレーニング
私は低緊張の子供に対してはある程度の筋トレが非常に有効であると考えています。
筋肉の張力が弱いというのはつまりは筋力が低いということにあたるため、筋肉を強く収縮する感覚を覚える必要があります。
BUDDYキッズでは、毎回ルーティンとして、上体起こしや上体反らし、プランクのような体幹トレーニングから、座り立ちをある程度繰り返すスクワットのような動作も継続的に行っています💪
通い始めは座り立ちが、のそっとゆっくりだった子供も、半年ほど繰り返すうちにスッと素早く立ち上がれるようになったり、ハイタッチが強く叩けるようになったりと明らかに動きが変わってきます✨
徒手での圧迫や誘導、タッピング
筋や腱、関節には固有需要覚と呼ばれるセンサーがあり、これが私たちの体の位置や関節、筋肉動きを知らせてくれます。体を思った通りに動かせるのは、このセンサーがしっかりと働いているからです。
しかし低緊張の場合、筋力の弱さ故、前述した過度な柔軟性に代表されるように固有需要覚の働きが弱い傾向にあります。そのため運動学習をする際に体を思い通りに動かせない傾向にあるのです。その時に役立つのが、指導員の補助による動作の誘導です。
例えば肘の屈伸動作を学ぶとしましょう。
まず、子供と手を組み肘の曲げ伸ばしを誘導してあげます。その後肘の屈曲動作に合わせて徐々に抵抗をかけて引かせます。そうすることで、子供は強い肘の屈曲動作を覚えることができます。
また伸展動作に関しては、子供を四つ這い状態にして、指導員が上から肩を押さえます。そのまま子供の腕に対して圧迫をかけることで、子供は潰されまいと抵抗し、強く肘を伸展する感覚を得ることができます。
このような誘導や適度な圧迫は、神経促通する上で非常に有効です。
また力を入れるべき筋肉を指でかるくチョンチョンと叩いてあげることも有効です。このようなタッピングは大人向けのトレーニングの場面でも多用されています。
たまにSNSで「子供に筋トレは不必要」とか「体を触らないとキューイングできないトレーナーは3流」みたいな発信を見かけますが、私はこれは非常に偏った意見だなぁ、きっと感覚が優れた方しか指導したことが無いのだろうなぁと感じてしまいます💦
ご家庭でできるサポート
低緊張は一日にしてならず!
低緊張を改善するためには、日常的かつ継続的なアプローチが必要です。
そのためにはご家庭でのサポートも非常に重要です!
姿勢改善
例えば姿勢に関して言えば、崩れてしまうのは、ある意味仕方のない状況です。その子の特性ととらえ、まずは叱らないであげてください。
もし姿勢が崩れていたら軽く手で補助して良い姿勢へと誘導してあげましょう。言葉はいりません、何度も何度も崩れていたらスッと直す。これを繰り返してみてください。
また、バランスボールを椅子として使用し、悪い姿勢をそもそも取れないようにすることも一つの手かもしれません。とにかく日常からの飽くなき反復が最も重要です!
一緒に活動する
大人が運動不足解消のために、エスカレーターではなく階段を意識的に利用したり、帰宅時に一駅前で降りて歩いたりするように、子供と一緒に移動する時にもこの様な運動機会が減らないように意識することも有効です。
3回に1回、ベビーカーで移動していたのを徒歩にするなど、保護者の方も負担がかかりますが、日常の中での運動機会を失うことは想像以上に子供の体力形成に影響を及ぼします。
ベビーマッサージ
昨今、育児期のメンタル改善を目的にベビーマッサージという手法が注目されていますが、私はこれは子供の運動能力の向上にも一役買うのではないかと考えています。
有効な科学的証明は今のところ確認できていませんが、前述したタッピングのような手法は低緊張児の筋活動の活性化方法として医療現場でも用いられており、皮膚や筋肉に対して外部刺激を与えるベビーマッサージも早期から体性感覚の感度を高めるのに有効であると私は推測します💡
まとめと体験レッスンのご案内
低緊張があるお子さまには、早期のサポートが鍵です。運動を通じて姿勢が安定し、筋力がつくと、お子さまに大きな自信をもたらします。
BUDDYキッズ運動教室では、一人ひとりのお子さまに寄り添い、楽しみながら取り組めるプログラムをご提供しています。
運動が苦手でも、少しずつ成功体験を積み重ねることで、運動へのポジティブな姿勢が育まれますので、ぜひ一度、体験レッスンにお越しください✨
お子さまの笑顔と成長を全力でサポートします!
BUDDYキッズ運動教室へのアクセス
所在地:東京都港区南麻布3-19-13麻布スカイマンション106号室
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